飛翔する目玉焼き

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「スクランブル、スクランブル、領海上空に飛翔物体が現れました。総員、現地に飛んでください」
「イエッサー」

俺達の部隊は数分後、現地に到着した。そして信じられない光景を見た。
なんと幾つもの目玉焼きが群を成し、飛翔しているのである。
「おいおい、俺達、まだ夢を見ているみたいだぜ?」
「いいえ、私達はちゃんと起きているわ。なんならあなたの顔に往復ビンタでも喰らわせましょうか?」
「勘弁してくれよ。今朝、妻にされたばかりなんだ」
「ねえ、マイク、朝食は食べた?」
「いや、まだだ。食べようとしたら招集がかかったからね」
「ねえ、あなたは目玉焼きに何をかけて食べる派?私は醤油よ」
「俺はケチャップだ」
「まあ、子供舌なのね」
「おいらはコショウっす」
「私はソースよ」
「吾輩は塩である」
「吾輩?」
「今、誰が言ったの」
「俺だよ、俺」
我々は飛翔する目玉焼きに塩をかけられパクリと食べられた。
公開:20/03/13 23:10
更新:20/03/13 23:11

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