クローン保護団体

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水槽の中で目を覚ました俺は自分が何者かすぐに理解した。別の水槽に俺と同じ顔の男が漂っている。ここはクローン工場だ。
クローンの使い道なんて決まっている。体・臓器・血。それら摘出目的。殺される事が運命付けられている。
俺は逃げ出した。殺されてたまるか!死んでたまるか!
だが俺は捕まった。やはり俺は死ぬ運命なのか…
「いいえ、貴方は当クローン保護団体が保護いたします。意志を持つクローンは人と同じです」
その言葉に、温かさに俺は泣いた。
団体の施設には多くのクローンが保護されていた。孤児院のようなその施設で団体に救われたのだと皆、嬉しそうに話す。いつか恩返しするんだと語り合う。
その施設が襲撃され多くの同胞が死んだ。
犯人はクローン反対派の隣国。
許さない…俺は武器を手に復讐を誓った。

『今、戦争は人に変わってクローンにさせるものです。単純なクローン達を使って貴方も戦争を仕掛けてみませんか?』
SF
公開:20/03/12 19:26

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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