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千年前に太陽から欠片が降ってきた。とても大きくて、都市ひとつを溶かしてしまった。それが今はない『東京』ってところさ。実はその欠片と共に地球に降り立った生命体がいる。それは『太陽人』という。見た目はヒトそのものなので、ヒトの中に紛れて子孫を増やし、今でもその血は脈々と受け継がれている。
鍋にチーズをたっぷりと入れてそこに芳ばしい太陽の欠片。鍋に火を入れると、勢いを失っていたプロミネンスが再燃する。
『太陽フォンデュ』これが僕ら一族のご馳走さ。具材を軽くジュワッとね。長くやると消し炭になってしまうから気をつけて。
「今度僕の実家に来ないか。最高の太陽フォンデュをご馳走するよ」
「餌で釣る気?」
「まさか。立派なプロポーズさ」
「言ってなかったけどうちの家系は火星人がルーツなの。火星は寒くて熱い食べ物がないからみんな猫舌なのよ」
そう言うと彼女は冷凍庫の讃岐うどんをガリガリとかじって食べた。
鍋にチーズをたっぷりと入れてそこに芳ばしい太陽の欠片。鍋に火を入れると、勢いを失っていたプロミネンスが再燃する。
『太陽フォンデュ』これが僕ら一族のご馳走さ。具材を軽くジュワッとね。長くやると消し炭になってしまうから気をつけて。
「今度僕の実家に来ないか。最高の太陽フォンデュをご馳走するよ」
「餌で釣る気?」
「まさか。立派なプロポーズさ」
「言ってなかったけどうちの家系は火星人がルーツなの。火星は寒くて熱い食べ物がないからみんな猫舌なのよ」
そう言うと彼女は冷凍庫の讃岐うどんをガリガリとかじって食べた。
その他
公開:20/03/12 12:59
みづき りんねと読みます。
創作が大好きな主婦です。ショートショート小説を書くのがとても楽しくて好き。色々なジャンルの作品を書いていきたいなと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
猫ショートショート入選『ミルク』
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