愉快犯ペッパー

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「警部、大変です。周辺のトイレが全て故障になっています」
「なんだって。この一大事に」
「警部、他にも重大な事件が起こったのですか」
「いや、大した事ではない。個人的な案件だ。君が気にするほどの事では無い。心配するな。ははは」
(そんな訳あるか。俺はもう漏れそうなんだよ。限界なんだよ。この腹の中に抱え込んでいる物を全て吐き出してスッキリしたいんだよ)
「しかし・・」
「ははは、大してことではないよ。おそらく君の案件は愉快犯ペッパーが起こしたものだろう。彼は神出鬼没でトイレットペーパーやティッシュペーパーに胡椒を混入する悪質な犯罪者だ。彼は必ず犯行現場に自分の痕跡を残す。それがトイレの故障さ」
「何て卑劣なことを」
「ああ、全くだ」
「警部、急いで愉快犯ペッパーを捕まえましょう。隣町はまだ被害に遭っていないはずです。さあ、早く」
「いや、ゆっくり行こう」
(今、刺激を与えるとそのショックで)
公開:20/03/12 10:39

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