腫れた日の傘

晴れた日の道をいつもの様に歩いていたら急に顔が腫れた。
パンパンに腫れた。まるで風船のように。
もしかするとこのまま私の体が宙に浮かぶんじゃね。
しばらく経過を見てみよう。
一日目　変化なし
二日目　変化なし
三日経って分かった事は単純に顔がむくんで痛いと言う事だけだった。
こりゃあ、何か対策をしないと安心して寝られない。
寝返りをする度にパンパンに膨れ上がった水風船状の薄皮が割れてパシュー、
子供が悪戯で割ってパシュー。
割れた部分から漏れだした膿が目に入ってパシュー。
うわぁー、考えたくもねぇ。地獄絵図になる事が容易に想像出来る。
な、なんとかしないと。
・・・そ、そうだ。傘を使おう。多少は症状が押さえられるかもしれない。
う～ん、カーテンで締め切った室内で傘を使う事に何の意味があるのだろうか。
いや、深く考えてはいけない。これは異常事態なのだから。
あ、暑い。クーラーが故障した。