異動のお願い

「部長！お願いがあります！どうか私の異動届を受け入れて下さい」

『どうしたんだね一体？』

「もう限界なんです！同じ部署に殺したいくらい嫌いな奴がいるんです！苦手ではありません！嫌いなんです！３年我慢してきましたがもうこれ以上あんな奴と一緒に仕事なんてしたくありません！」

『分かった。分かったから少し落ち着いて…そうだな。これを使うといい』

「これは…デスノート！？」

『言っておくが本物ではないぞ。そこに名前を書いたぐらいで人は死なない』

「な～んだ…」

『だがそれに名前を書いて、相手が不幸になる事を願わずにはいられない。そのノートは、そんな僕の願いを込めた閻魔帳でもあるんだ。もしよければ使うといい』

「遠慮します」

『何故？』

「だってこれ、私が殺したいほど嫌いな相手の名前で埋まっていますから」

『君もか…』

「はい」

『どうにかアイツ、地獄に異動しないかな…』