目で語る男
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深夜、一人の酔っ払いがコンビニの裏手でズボンを降ろし、立ち小便をしているのを村橋は目撃した。
そこで男の傍に近寄り、物問いたげに横から覗き込んだ。じっくりと男の顔に視線を這わせ、股間にもチラチラと目を落とす。男がその気配に気づいてそわそわしだすと、村橋は思案するような目顔で、男の二つの瞳と語り合った。男が肩をすぼめて情けない愛想笑いを浮かべると、村橋は一度瞼を閉じてから、理解と慰撫の視線を返した。
ところがコンビニ内に入ると、村橋はすぐにレジに鋭い警戒のアイコンタクトを発した。店員たちはざわつき、彼の器用な目の動きによって店の外へといざなわれた。裏手を覗いてみると放尿を終えたばかりの男がズボンのチャックを閉めている。
村橋は眉間に深い縦皺を刻むと、店員へ決断を促す真摯な眼差しを送った。
店員は頷く。
村橋は店員の勇気を称えるように彼の肩に手を置き、楽しそうにウィンクをした。
そこで男の傍に近寄り、物問いたげに横から覗き込んだ。じっくりと男の顔に視線を這わせ、股間にもチラチラと目を落とす。男がその気配に気づいてそわそわしだすと、村橋は思案するような目顔で、男の二つの瞳と語り合った。男が肩をすぼめて情けない愛想笑いを浮かべると、村橋は一度瞼を閉じてから、理解と慰撫の視線を返した。
ところがコンビニ内に入ると、村橋はすぐにレジに鋭い警戒のアイコンタクトを発した。店員たちはざわつき、彼の器用な目の動きによって店の外へといざなわれた。裏手を覗いてみると放尿を終えたばかりの男がズボンのチャックを閉めている。
村橋は眉間に深い縦皺を刻むと、店員へ決断を促す真摯な眼差しを送った。
店員は頷く。
村橋は店員の勇気を称えるように彼の肩に手を置き、楽しそうにウィンクをした。
その他
公開:20/03/10 18:14
更新:20/03/10 18:18
更新:20/03/10 18:18
アイコンタクト
最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。
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