勇者

「おお、勇者よ。よくぞ、来た。今回、呼んだのは他でもない。遂に魔王が目覚めてしまったのだ。お前には魔王討伐をして貰いたいのだ」
「嫌です！！」
「なんだと！！行かぬと申すか」
「行きません」
「そこを何とか」
「嫌です」
「私がこれだけ頭を下げても行かないと申すか。・・・そうか。分かった。皆の者、こいつを殺してしまえ」

勇者は国王をこん棒で殴った。
国王は困惑している。
家来Ａは鉄の剣で勇者に斬りつけた。
だが、躱された。
家来Ｂは青銅の槍で突いた。
だが、躱された。
家来Ｃは悠久の弓で勇者に弓を引いた。
だが、躱された。家来Ｃの矢は国王にクリーンヒットした。会心の一撃だ。
家来Ｃは石化している。
勇者は家来たちに甘い誘惑をした。
家来一同の数分間の記憶が急に消失した。
勇者は「次の国王はお前だ」と国王に託されたことを群衆の民に風潮した。
「皆の者、魔王の手によって国王は倒れた。無念だ」