昔の新聞社アルバイト

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直接新聞社に行き、アルバイトを頼んだ所意外にも採用された。
霞が関の省庁には、新聞社の詰め所があり記者に早刷り新聞を届けたり、時には書き上げた草稿を本社に持ち帰る。
省庁には守衛さんがいたが、その新聞社のバッジを付けておればフリーパスであった。
日本の中枢に自由に出入り出来るなんてと、最初は興奮気味であった。
別の時間には刷り上がった新聞を30部ずつライバル新聞社に届けるのも仕事で、届けた新聞社から逆に早刷り版を預かり持ち帰った。
当時の新聞社本社はいずれも有楽町周辺に在り、また省庁の霞が関との移動も近く、新聞社名の書かれた自転車であった。(バイトは格好良く社旗を立てた黒塗り乗用車には乗れなかった。)
記者の草稿は封筒には入ってはいたが封はされず、コソッと中身を読んだこともあり、それが翌日新聞や週刊誌に掲載された時は我が事のように嬉しかった。

ボツになった時の記者の顔は寂しく見えた。
青春
公開:20/03/10 20:25
更新:20/04/09 15:17

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