どこでもドア

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『どこでもドア』が開発された。
しかし、全人類が切望したその商品は、一般に販売されることはなかった。セキュリティの問題が解決できなかったのだ。
そのため『どこでもドア』は、政府によって厳しく管理され、国が認めた一部の著名人にのみ、使用が許可された。
国から認可された著名人達は、国が厳重に管理したある施設から、国民番号を入力することで、指定した住所に移動する。
もちろん各著名人の自宅にもドアが設置された。
政府は、著名人達の生活を脅かすあらゆることから彼らを守り、プライベートの保護という使い方を、『どこでもドア』に求めたのだ。

ある日、国民的人気を誇る有名人Aの脱税が、発覚した。
マスコミ、警察が一斉にAを探したが、どこにもいなかった。
「くそっ!まだ居場所がわからないのか!」
「どこでもドアによって世界中どこへでも行けるんです。足取りを掴むのは不可能かと…」
「むむ、どこでもとは…」
SF
公開:20/03/09 18:17

穂星ムヒカ。

目標だった10作品投稿できたので、これからはのんびり投稿していきます。

他ジャンルで大賞受賞経験ありますが、ショートショートは初心者です。
ショートショートが好きで挑戦中ですが、そもそも物書きの経験が浅いので、ここで修行しています。

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