仕事じゃない、趣味だ
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ウチの会社は9時から仕事だが、なぜか8時30分から掃除が割り当てられている。
どういう了見だ。フザけやがって。
ある朝、同僚のKがいつもより少し遅れてきた。
『ごめん。掃除、君に全部やらせてしまった』
時計は8時55分。律儀に謝る彼を見て少し可笑しくなった。まだ就業時間前じゃないか。
「いいんだよ。仕事じゃない、趣味だ」
俺は冗談半分で言った。
この風習に対し社内で誰も異を唱える人はいない。
俺は納得がいかない。この前上司に抗議したが取り合ってもらえなかった。畜生。
またある日の夕方、帰ろうとすると、KがまだPCに向かって作業をしているのが見えた。
社内システムがエラーを起こしているらしい。
「それなら早く言えよ。それ俺が作ったんだから」
『もう定時だろう。タイムカードも押したじゃないか。悪いよ』
「いいんだよ。趣味だ」
趣味のほう、もう少し詳しくなろうかな。今後のために。
どういう了見だ。フザけやがって。
ある朝、同僚のKがいつもより少し遅れてきた。
『ごめん。掃除、君に全部やらせてしまった』
時計は8時55分。律儀に謝る彼を見て少し可笑しくなった。まだ就業時間前じゃないか。
「いいんだよ。仕事じゃない、趣味だ」
俺は冗談半分で言った。
この風習に対し社内で誰も異を唱える人はいない。
俺は納得がいかない。この前上司に抗議したが取り合ってもらえなかった。畜生。
またある日の夕方、帰ろうとすると、KがまだPCに向かって作業をしているのが見えた。
社内システムがエラーを起こしているらしい。
「それなら早く言えよ。それ俺が作ったんだから」
『もう定時だろう。タイムカードも押したじゃないか。悪いよ』
「いいんだよ。趣味だ」
趣味のほう、もう少し詳しくなろうかな。今後のために。
その他
公開:20/03/07 22:14
更新:20/03/08 07:51
更新:20/03/08 07:51
仕事
趣味
ブラック企業
社畜
さすらいの創作人。
作るお話はすべてフィクションです。本人はそう言い張ってます。
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