雨に歌えば

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気分が沈みがちになる雨の日、私はこの日をずっと待ち望んでいた。
買ったばかりの傘を差し、お気に入りの雨靴で外に出る。
私の買った星空傘は雨に反応する面白い傘だ。外側で雨粒を受ければ、その内側で光が瞬く。
雨を受ける傘の内側、私の目には満天の星空が映り込む。
雨量や雨の降る強さに同じものなど一つもない。雨の日は私に一つとして同じもののない星空を見せてくれる。
お気に入りの雨靴も同様に、雨を受けては弾く雨水の色を流れ星の様な綺麗なものに変えてくれる。
頭上の星空。足元の流れ星。
雨が作り出す星空見たさに誰もが傘を手に雨靴で外を歩きたくなる。
ふと誰かが「オーバーザレインボー」を口遊めば、同じ装備に身を包んだ者達とちょっとした合唱会になる。私もそれに混じってみた。
近くでは「きらきら星」や「星めぐりの歌」を口ずさむ者達もいる。
そうした人達とアイコンタクトを交わしては雨の日の出会いを楽しむのだ。
公開:20/03/07 19:04

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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