魔法のサンダル×魔法のシャツ×魔法の美顔ローラー

魔法のサンダル、魔法のシャツ、魔法の美顔ローラー…
この３つを使用し私は今より究極の美を手にする！
サンダルを履き、シャツを着て、美顔ローラーを使う！私の体よ！美しくな～れ！

私の体は痩せすぎな程に細くなった。骸骨一歩手前の体はまるで死神のよう。
胸と尻は脂肪でたるみきり、腰は中世貴族夫人がコルセットを付けているかのように細い。圧迫された胃が食べたものを全て吐き出した。
顔は研磨されるように削られていく感覚がある。骨まで削らん勢いでローラーは回り続ける。
私は震える手で美顔ローラーを剥ぎ取り、シャツを脱ぎ、サンダルを蹴り飛ばした。

元の体に戻った私は仇を見るかのように魔法のサンダル、魔法のシャツ、魔法の美顔ローラーを睨みつけた。
メーカーに文句を言ってやる！
『混ぜるなキケン！当製品と他の魔法製品を同時に使わないで下さい。命の危険が生じます』
電話番号の上の注意書きを見て深く反省した…