覆面強盗
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「黙って俺にチャージしろ」
心ない自動販売機が増えた。
深夜にひとりで歩いていると、彼らは激しく発光しながらずり寄ってチャージを迫ってくる。
私はいつも逃げやすいスニーカーで気配を消して歩く。仕事はペットフードの営業だ。人口減少はペットの減少を意味していて、今は野良猫やタヌキにも販路を拡大している。
指キャッシュレスの普及で、今は支払いにスマホやカードは必要なく、哺乳類なら誰でも手をかざすだけで支払いを完了できる。
私は野良猫などと仲良くしてペットフードを食べてもらい、その支払いで家族を養っている。今日も子供の学費を稼ぐために、ハクビシンを探し歩いて明け方になってしまった。
新聞配達の人が悪い自販機に囲まれているのを見て、私は怖くなって塀の上を歩いた。すると突然一本足の自販機がものすごい跳躍で私の前に立ちはだかった。
明るい家族計画。
今最も恐れられているゴムの覆面をかぶった自販機だ。
心ない自動販売機が増えた。
深夜にひとりで歩いていると、彼らは激しく発光しながらずり寄ってチャージを迫ってくる。
私はいつも逃げやすいスニーカーで気配を消して歩く。仕事はペットフードの営業だ。人口減少はペットの減少を意味していて、今は野良猫やタヌキにも販路を拡大している。
指キャッシュレスの普及で、今は支払いにスマホやカードは必要なく、哺乳類なら誰でも手をかざすだけで支払いを完了できる。
私は野良猫などと仲良くしてペットフードを食べてもらい、その支払いで家族を養っている。今日も子供の学費を稼ぐために、ハクビシンを探し歩いて明け方になってしまった。
新聞配達の人が悪い自販機に囲まれているのを見て、私は怖くなって塀の上を歩いた。すると突然一本足の自販機がものすごい跳躍で私の前に立ちはだかった。
明るい家族計画。
今最も恐れられているゴムの覆面をかぶった自販機だ。
公開:20/03/06 11:46
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