宇宙の外側

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「これで、宇宙の外側がわかるぞ!」
今、世紀の天才博士によって、宇宙の全貌が明らかになろうとしていた。
博士は、魂の存在を証明しただけでなく、宇宙の膨張原理を利用し、魂の加速度的膨張を可能にした。
宇宙の膨張速度を超えた博士は、天の川銀河を抜け、ついに宇宙の外側へたどり着いた。
「なんと美しい…これが宇宙の外側か!」
思わず目を輝かせる。
そのまま膨張を重ねると、近くにはなんと無数の宇宙が連なっていた。
「宇宙とは1つではなかったのか!」
驚く博士を置いていくように、魂はどこまでも膨張を続ける。すると、
「な、なんと、そんなバカなことがあるのか!?」
博士は思わず叫んだ。そしてすぐに膨張をやめ、収縮を開始した。
ぐんぐん収縮していくX博士。地球が見え、元の姿まで戻ったが、まだまだ収縮をやめない。やがて細胞レベルを越えて縮んだ博士は確信した。
「我々の身体には無数の宇宙が広がっていたのか」
SF
公開:20/03/06 19:01

穂星ムヒカ。

目標だった10作品投稿できたので、これからはのんびり投稿していきます。

他ジャンルで大賞受賞経験ありますが、ショートショートは初心者です。
ショートショートが好きで挑戦中ですが、そもそも物書きの経験が浅いので、ここで修行しています。

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