聖地へ

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彼は嫌気がさしていた。自分たちのやっていることに。川に潜み、人間の子供が近くに来たところで、飛び出ていって脅かす。全くもって生産性の無いその行為に飽き飽きとしていた。

たまに仲間と語り合うことがある。自分の主張を述べると、みんな『またか』という顔をして言うのである。
「俺たちカッパなんだから仕方ないだろう。それがカッパの仕事だ」
そうなのだろうか。カッパには、それ以外の選択肢は無いのだろうか。

「生まれ変わらせてくださいとは言いません。神様。どうか、違うカッパ生を過ごさせてください」
毎夜、寝る前に祈るのが習慣となった。

ある夜。夢枕に神が立った。
「聖地へ行くのだ、カッパよ」神はそれだけ告げ、消えた。

聖地?聖地なんてあるのか?彼はあらゆる手を尽くし調べた。そして見つけた。聖地らしき場所を。

よし、行くぞ。カッパ生をやり直すために。未来の自分のために。

いざ!カッパドキアへ
その他
公開:20/03/03 20:17
更新:20/03/08 12:40
カッパのセカンドライフ スクー

いづみ( 東京 )

文章を書くのが大好きです。

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