アンコオウル

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 読み手によって言葉の捉え方が変わるように、季節によって景観が変わるように、世界には様々な姿の生物がいる。

 その和菓子でできた梟は秋を啄み冬の始まりを告げる。口からは氷のペレットを吐き出し、羽ばたけば湖が凍った。だが人々はその黒い姿を恐れて、彼らを囲んで叩き、みなごろしにしてしまった。はんごろしで助かったものも、春になると泥のように溶けてしまった。

 それが居なくなってから初めて人々は悔やんだ。もう一度、もう一度あの幻想的な姿が見たいと。

 その呼び掛けに答えるように、遥か深海で、新種の生物が無人探査機によって発見された。夏祭りの提灯がゆらりゆらりと生き物の如く揺れているのだ。人々の心は踊った。
 金儲けのため多くの者が、それを捕まえようとしに行った。たが欲に目が眩んでいる内に、ぱっくりと開かれた口が彼らを飲み込む。

 真っ暗な海の底では、祭りの後の静けさと作品タグだけが残った。
ファンタジー
公開:19/12/13 16:02
更新:19/12/13 20:46
アンコ オウル コオル アンコール アンコウ アンコウヲウル

はつみ

現実世界の2次創作
誰かに教えたくなるような物語を書きたいです

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