痛いの痛いのとんでいけ

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ダーーンッ!!
突如リビングの窓が物凄い音を立てた。
「わっっ!」
思わずお茶を吹き出す。
子供のボールか?俺は慌てて窓際に飛んでいき、さっとカーテンを開けた。
だがボールの影も形もない。

…ぴい

ん?なんか今…。
よく見ると庭に子スズメがぺたりと座り込んでいた。
「おい、大丈夫か!ぶつかったのか!」
子スズメは飛び立ちもせず、目を泳がせながら息も絶えだえに鳴くばかりだ。
「ど、どうしよう…」
可哀想だからと無闇に手を出していいものではない。

ぴ…ぴい…

「だめだ、死んじまう!」
その時だった。
ばさりと一羽のスズメが側に降り立った。
どうやら親のようだ。チュン!と声をかけると子スズメはあっさり立ち上がり、何事もなかったように親子揃って飛び去った。
「よかった…触らなくて…」

以来俺は毎日庭に米をまくことにした。
今度はぶつからずに来てくれよ。
どこかで、ぴい、と鳴き声がした。
その他
公開:19/12/15 17:06
更新:19/12/15 23:53
ガラスに注意 カラスにも注意 鳥でも痛いと座りこむ

秋田柴子

2019年11月より、SSGの庭師となりました。
現在SSから長編まで幅広く書いております。

【活動歴】
・東京新聞300文字小説 優秀賞1回 入選2回
・SSG 空想競技コンテスト 入賞
・『第二回日本おいしい小説大賞』最終候補(小学館)
・SSマガジン『ベリショーズ vol.5,6,7,light』掲載(Kindle無料配信中)
https://www.amazon.co.jp/dp/B096821HSW

【近況】
 いろいろ書いてます(笑)

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