心霊探偵、旅館に赴く
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夜な夜な怪しげな笑い声が聞こえる旅館があるらしい。心霊探偵の私に調査依頼が来た。その旅館に行き、夜まで待つことにする。今のところ普通の旅館だ。
夜。霊が出た気配はない。霊が出ればすぐに分かるのだが……。
『ひっひっひっ』
「っ!?」
今たしかに笑い声が聞こえた。それも従業員区画からだ。そちらに足を運ぶ。
厨房の前に来た。
『ひっひっひっ!』
怪しげな声が聞こえてくる。音を立てずに扉を開ける。中には老婆が背を向けて立っていた。霊ではなさそうだが一体何を……。すると老婆は持っていた包丁を振り下ろした。ビシャと赤い液体が辺りに飛び散る。
「なっ!?」
あれはまさか……血!? そう思った瞬間、老婆の笑い声が途絶えた。こちらを向き、私に声をかけてくる。
「お客さん、ここは従業員区画ですよ? ひっひっひっ!」
「……女将?」
その老婆はトマトを持った、声の大きい現役バリバリの女将さんだった。
夜。霊が出た気配はない。霊が出ればすぐに分かるのだが……。
『ひっひっひっ』
「っ!?」
今たしかに笑い声が聞こえた。それも従業員区画からだ。そちらに足を運ぶ。
厨房の前に来た。
『ひっひっひっ!』
怪しげな声が聞こえてくる。音を立てずに扉を開ける。中には老婆が背を向けて立っていた。霊ではなさそうだが一体何を……。すると老婆は持っていた包丁を振り下ろした。ビシャと赤い液体が辺りに飛び散る。
「なっ!?」
あれはまさか……血!? そう思った瞬間、老婆の笑い声が途絶えた。こちらを向き、私に声をかけてくる。
「お客さん、ここは従業員区画ですよ? ひっひっひっ!」
「……女将?」
その老婆はトマトを持った、声の大きい現役バリバリの女将さんだった。
ホラー
公開:19/12/14 19:24
更新:19/12/14 19:48
更新:19/12/14 19:48
小説の構成の練習はショートショート小説でするのが良い、と聞いたのでチャレンジしてみることにしました。
もし何かおかしな所があれば遠慮なく突っ込んで下さい。
よろしくお願いします。
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