SRUMTANKの五巻

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 兄と会う時間まで暇を潰そうと漫画喫茶に立ち寄ると、懐かしい漫画を見つけた。

「『SRUMTANK』だ!」

 僕は棚から数冊持ち出した。

 ~あらすじ~
『スラムで暮らす少年は、錆だらけの戦車を河川敷で見つける。戦車の中で雨露を凌いでいると、突然、燃料が無いのに戦車が動き出したーー』
 
 内容を忘れてるので新鮮な気持ちで読み進めた。しかし。

「五巻がない」

 四巻は兄から手紙が届いた所で終わった。しかたなく、六巻を開いてみると中は白紙だった。

「?」

 困惑していると隣に少年がいた。
 僕にそっくりな、その少年が五巻を棚に戻すと、六巻から先の未来は、少年と共にサラサラと砂のように消え去った。

ピピ……

 腕時計のアラームが鳴った。兄の手紙を握りしめ、僕は店先に停めていた戦車に乗り込んだ。
 続きが気になる。でも、最後はハッピーエンドだった。

 それだけは覚えてる。
その他
公開:19/12/12 17:55
更新:19/12/13 08:25
節目

イチフジ( 地球 )

マイペースに書いてきます。
感想いただけると嬉しいです。

100 サクラ

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