日常の始まり

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朝、目覚める。
ダブルベットの横は人の寝てた跡、サイドテーブルに『ニューヨーク・タイムズ』があり目を通す。
香ばしい香りを仄かに感じ、下に降りる。
妻が娘にシリアルを食べさせ、娘は嫌々食べていた。
私に気づいた妻はキスをした。
クラクションの音。娘は私にキスをして家を出た。
スクールバスに乗る娘を静かに窓から眺めていると妻がコーヒーを持ってきてくれた。
「トム=ベーカー、貴方の名前。法律事務所に勤めている弁護士。私はメリンダ、結婚15年目。子供は娘が1人。夫婦仲は良い。アメリカ人は初めて?」
「ああ、前は日本人だったな。腰に刀をぶら下げていた」
「そう、でも今からはここの住人。私達の地球はもう形にはない」
「プログラムは英字に切り替わったのか……メリンダこれからよろしく」
「ええ、この人生をお互い楽しみましょう」

人類がどのように保存され生きているのだろうか。記憶だけリピートする。
SF
公開:19/12/12 16:29
更新:19/12/12 16:50
スクー 英字国民

さささ ゆゆ( 神奈川 )

最近生業が忙しく、庭の手入れが疎かな庭師の庭でございます。

「これはいかんっ!!」と突然来ては草刈りをガツガツとし、バンバン種を撒きます。

なので庭は、愉快も怖いも不思議もごちゃごちゃ。

でもね、よく読むと同じ花だってわかりますよ。


Twitter:さささ ゆゆ@sa3_yu2





 

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