文化融合

英字王国の海岸に縦書き文字が流れ着きました。英字国民たちは珍しそうに見つめ、彼女は震え怯えていました。
そこへ英字王国の王子がきて彼女に優しく尋ねました。
“Kimi wa dokokara kitano?”
「私は東の国から船に乗ったのですが、難破してしまい…」
“Kimi no namae wa? Gokazoku wa?”
「私は平仮名と言い、両親は漢字。兄弟は片仮名と申します」
横書き文化である王子たちは首を右に傾けて彼女の話を聞き、いえ、読みました。
やがて王子と平仮名との間には国境や文化を超えて愛が芽生え、結ばれました。
王子の父である国王も26種族しかない国の未来を案じていたので、無数の漢字たちの国との友好を喜びました。
やがて漢字も平仮名も片仮名も横書きでも書く新しい文化が生まれて、英字王国の人々は首を右に傾けずに漢字たちの国と会話できるようになりました、とさ。