厚底を鳴らして原宿が来る

1
4

夜の道を無性に歩きたくなって、用もないのに渋谷駅で降りる。何も考えず歩く。なんだ、何も考えないで歩くと、いつもと大して変わらない所へしか行けないのだね。あっ、パルコが新しくなったのに、また行くの忘れた!そう思うのは、前まで動線上にあったはずのパルコがなくなって、私のよく通る道がいつの間に変わっていたからだ。東京について書いていこうかな、リアルタイム。はてさて、気づけば原宿。いつだってそう。別に、、、何でもない。いつだって原宿(と書いてヤツ)はやって来る。そして立ちはだかる。腰を落ち着けられる場所なんて、ここにはない。だって、原宿は動き続けている。地動説を唱えるみたいになって恥ずかしい。動き続ける原宿に私は何周も何周も抜かされる。そうこうしているうちに、原宿が前か、私が前か、今はもう分からなくなっていて。どちらにしても、原宿に私がゆっくり腰を落ち着けられる場所がないことは確かなんだ。おわり。
その他
公開:19/12/10 23:24
原宿

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容