猫と煙
0
2
子猫は二階の窓からじぃーと外を見上げていた。
子猫の目線の先には大きな大きな工場が建っていた。
その工場は赤レンガを交互に組んで作られた西洋風だった。
工場の屋根も特徴的で一本の太い煙突が斜面からニョキニョキと生え、空高くまで伸びていた。
そして日によって白い煙だったり、黒い煙をモクモクと吐き出していた。
それを毎日、眺めていた子猫はある日、母親に聞いた。
「ねえ、あの建物の向こうには大きな猫が住んでいるの?」
「何でそう思うの?」
「だって、ほら、あの建物の向こう側に白や黒の尻尾が見えるもの」
「ああ、確かにくねくねしているわね。母さんも今の今まで気付かなかったわ」
「僕が発見したんだよ」
「凄いわね。それで、あなたはこれからどうしたの?」
「あのね、どうやったらあなたみたいに大きくなれるのか聞いてみたいんだ」
「そう、でも、彼らは恥ずかしがり屋だから会えないかもしれないわよ」
子猫の目線の先には大きな大きな工場が建っていた。
その工場は赤レンガを交互に組んで作られた西洋風だった。
工場の屋根も特徴的で一本の太い煙突が斜面からニョキニョキと生え、空高くまで伸びていた。
そして日によって白い煙だったり、黒い煙をモクモクと吐き出していた。
それを毎日、眺めていた子猫はある日、母親に聞いた。
「ねえ、あの建物の向こうには大きな猫が住んでいるの?」
「何でそう思うの?」
「だって、ほら、あの建物の向こう側に白や黒の尻尾が見えるもの」
「ああ、確かにくねくねしているわね。母さんも今の今まで気付かなかったわ」
「僕が発見したんだよ」
「凄いわね。それで、あなたはこれからどうしたの?」
「あのね、どうやったらあなたみたいに大きくなれるのか聞いてみたいんだ」
「そう、でも、彼らは恥ずかしがり屋だから会えないかもしれないわよ」
公開:19/12/10 22:22
コメントはありません
ログインするとコメントを投稿できます