Ⅰ.005 三本腕のルレルテ

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 ルペワフルは、一階に受付や待合室、洗面所の類いがあり、二階が所長室と各探偵のスペースになっている。スペースと呼ぶのは、壁がなく簡単な間仕切りだけで区分けしているからだ。
 階段を上がると、シーリングファンの羽音と大型の除湿器の駆動音が部屋を漂っていた。
「律儀に出勤してるのね」
 階段近くのスペースからの声に、我々は背筋を伸ばした。
「失礼します。おはようございます。師匠」「わん」
「おはよう」
 探偵フォリオ・ルレルテ。
 西大陸では珍しい使徒種の女性で、3つの目と腕を持つ。本当は腕は4本だが、過去の仕事で失っており、そこから『三本腕のルレルテ』の異名がついた。
「珍しいですね。どうしたんですか?こんなに早く」「わん」
「予感がしてね」
 お師匠は額の目だけを開いて微笑んだ。
「予感?」
「ええ。…そろそろね。応対頼むわ」
「何のですか?」
 その直後、電話が鳴り響いた。
「それのよ」
ファンタジー
公開:19/12/07 20:48
連載 怪盗 探偵 ファンタジー

Arujino( 東京都練馬区 )

まずは、こんにちは。

練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。

小説・脚本なども執筆してます。

【番号なし】 用語・設定解説

【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。

【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』

【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。

【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』

【001~】 短篇集『short TaleS』
 

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