蜜の味

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空から花が降ってくる。
最初の記憶はつつじ。子どもの頃に、みんなで公園のつつじの花の蜜を吸って遊んでいた。蝶々にでもなったつもりで。
夕方、帰る時間になって、つつじの生垣を離れなくてはならなくなった時、私はだだをこねたと思う。
すると家へ向かう帰り道に沿って、つつじの花が空から落ちてきた。私はそれを空中で捕まえて、蜜を吸ってぽいと捨てた。すると次の花が道の先に降ってきた。家に着くまでそんなことが続いた。
つつじの花は生垣に咲くもの、風に流されてやってくるもの。そんなふうに思うようになった。
でも、その花はメイコだったのだ。メイコが私に花をおくっていた。ずっと、ずっと。
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公開:19/12/09 05:57

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