世界は平和になりました
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西暦XXXX年についに世界は平和になりました。それを祝うように緑は芽吹き、小川はせせらぎ、小鳥たちは歌いました。
「今日も良い天気だ」
誰かが言いました。
「そうだな」
誰かが答えました。
「平和だナ」
誰かが合成音声で言いました。
「(そうだナ)」
誰かが電波信号で答えました。
今日は住めなくなった地球を捨てた人類がいなくなって1000年記念日。人っ子ひとりいないその星は生物たちとロボットの住みやすい理想の惑星になりました。
「人類ハ馬鹿ダナ。コンナイイ星ヲ捨テルナンテ」
ぎこちない音が鳴りました。
「ザー、ザー」
壊れた機械音が鳴りました。
「……ナ」
小さな音が鳴りました。
「……」
ロボットは動かなくなりました。
誰も西暦を数えなくなった未来、人類のいなくなった地球に残ったロボット達は生きることを放棄して朽ちていきました。自身の存在理由がないことに気付いて。
「今日も良い天気だ」
誰かが言いました。
「そうだな」
誰かが答えました。
「平和だナ」
誰かが合成音声で言いました。
「(そうだナ)」
誰かが電波信号で答えました。
今日は住めなくなった地球を捨てた人類がいなくなって1000年記念日。人っ子ひとりいないその星は生物たちとロボットの住みやすい理想の惑星になりました。
「人類ハ馬鹿ダナ。コンナイイ星ヲ捨テルナンテ」
ぎこちない音が鳴りました。
「ザー、ザー」
壊れた機械音が鳴りました。
「……ナ」
小さな音が鳴りました。
「……」
ロボットは動かなくなりました。
誰も西暦を数えなくなった未来、人類のいなくなった地球に残ったロボット達は生きることを放棄して朽ちていきました。自身の存在理由がないことに気付いて。
SF
公開:19/12/07 17:03
深く考えずにふわーっとした空気感で書きたいです。ログアウトしてはパスワードを忘れる日々。
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