薪ストーブ
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薪ストーブがぱちぱちばちんと音を立てる。おじさんが釜の扉を開いて薪を足す。扉を開け閉めする時に蝶番がこすれて鈍い音がする。
あたたかな家の中から真っ白な雪景色を眺める。外と中の落差がうそのようで非現実的だ。こんなところでよく暮らせるな。窓の向こうは全部が映画の一場面のようで。
紅茶を淹れた。にぶくて渋い味がする。おじさんはそこに生クリームを浮かべる。
僕は紅茶にウィスキーを垂らした。姉はリキュールを加える。
こんな美しい真冬の中にいると神様はどんな方なのか、なぜ季節を作ったのかと考えてしまう。
そうしたことを口にすると、おじさんはいつもと同じようににこにこしながら頷いた。そして付け加える。
「自分の存在をそのまま許しているんなら、どんな物語を信じてもいいよ。」
姉がヤカンでお湯を沸かしなおす。
もう一度薪が弾けた音がした。
あたたかな家の中から真っ白な雪景色を眺める。外と中の落差がうそのようで非現実的だ。こんなところでよく暮らせるな。窓の向こうは全部が映画の一場面のようで。
紅茶を淹れた。にぶくて渋い味がする。おじさんはそこに生クリームを浮かべる。
僕は紅茶にウィスキーを垂らした。姉はリキュールを加える。
こんな美しい真冬の中にいると神様はどんな方なのか、なぜ季節を作ったのかと考えてしまう。
そうしたことを口にすると、おじさんはいつもと同じようににこにこしながら頷いた。そして付け加える。
「自分の存在をそのまま許しているんなら、どんな物語を信じてもいいよ。」
姉がヤカンでお湯を沸かしなおす。
もう一度薪が弾けた音がした。
その他
公開:19/12/07 14:56
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