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ある寒い冬の夜だった。
なかなか眠れない勇太は、お婆ちゃんの部屋に行って、日本昔話を聞かせてもらうことにした。
「お婆ちゃん、何か昔話を聞かせてよ」
「いいですよ。じゃあ、桃太郎はいかが?」
「うん!」
勇太のお婆ちゃんは、お話をするのがとても上手でした。誰でも知っている桃太郎の物語も、お婆ちゃんが話すととてもわくわくする話に変わるのです。
「……そこで桃太郎のスライディングヘッドバットが倒れた鬼の延髄に炸裂しました! そこからすかさず必殺のコブラツイストォ! 決まったああ!」
「おお!」
勇太は大興奮です。
「……こうして桃太郎は鬼が島から財宝を取り戻しましたとさ。……つづく」
「え、つづくの?」
勇太はきょとんと聞きました。
「いいかい、勇太」
お婆ちゃんはどこか遠くを見つめていました。
「勝っても負けても、人生はそこで終わらない。だから、つづく、なんだよ」
勇太は小さく頷いた。
なかなか眠れない勇太は、お婆ちゃんの部屋に行って、日本昔話を聞かせてもらうことにした。
「お婆ちゃん、何か昔話を聞かせてよ」
「いいですよ。じゃあ、桃太郎はいかが?」
「うん!」
勇太のお婆ちゃんは、お話をするのがとても上手でした。誰でも知っている桃太郎の物語も、お婆ちゃんが話すととてもわくわくする話に変わるのです。
「……そこで桃太郎のスライディングヘッドバットが倒れた鬼の延髄に炸裂しました! そこからすかさず必殺のコブラツイストォ! 決まったああ!」
「おお!」
勇太は大興奮です。
「……こうして桃太郎は鬼が島から財宝を取り戻しましたとさ。……つづく」
「え、つづくの?」
勇太はきょとんと聞きました。
「いいかい、勇太」
お婆ちゃんはどこか遠くを見つめていました。
「勝っても負けても、人生はそこで終わらない。だから、つづく、なんだよ」
勇太は小さく頷いた。
その他
公開:19/12/05 16:45
お婆ちゃん
日本昔話
桃太郎
鬼
最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。
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