『それ、なあに?』 思い出の星月

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旦那が何やら色々買って来た。
それ、なあに?
横から見ると、アルミホイル、重曹、何かのクリーム、細いブラシ……あと塩?
曖昧に笑って彼は何やら始めた。
アルミホイルを敷いた鍋でお湯を沸かす。そこに黒っぽい細々とした物を投入した。そして塩を加えた。
訝しむ私に構わず別にお湯を張り、今度は重曹を使う。そしてさっきの小物を入れた。
彼はクリーム状のモノをブラシにつけて黒ずんでいた物を磨き、これでよし。

そしてある夜。
帰宅して私は驚いた。
部屋にキャンドルに照らされて星が幾つもまたたき、銀色の月が幻想的に輝いていたのだ。
ハンギングデコレーションだよ。昔、君と付き合うことになったパーティーで使ったヤツ。思い出してさ、また光らせたくなって。
二十五年も一緒にいるけど、また新しい気持ちで、これからもよろしく。
なあに、それ。と私は笑った。憶えていたのか。
そう、今日は私たちの銀婚式の記念日だった。
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公開:19/12/03 20:40

とーしろさん

はじめまして~。
いつだって初心で、挑戦者のこころでぶっ込みたい素人モノ書きです。

沢山の方々に支えられ、刺激を与えられ、触発されて今日ももちょもちょ書いております。
一人だけでは生み出せないモノがある。
まだ見ぬステキな創造へ、ほんの少しずつでも進んでいきたい。

ショートショートというジャンルに触れる切っ掛けをくださった、
月の音色と大原さやかさんを敬愛し感謝しております。

興味をもって読んでくださる全ての方にも、ありがとうございます~^^

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