ゴルゴダってんね、丘。

ガラスが割れた気、だけがする。だからってわけじゃないが、耳をすます。だからってわけじゃないが、用事をすます。呼び覚ますバカンス、さぁ、よだれくって、お澄まし汁の夕べ。
そもそも、始まりがなければ、おのずとオチもない。これは始めたのではなく、なにか始まっているものの途中経過に、ほんの束の間混線したような状態、その記録。
そろそろ、メイド喫茶から、メイドイン喫茶へ。メイドはそこで生まれるものの為の産婆。つまり、メイドイン喫茶のコスモナポリタンは、輸血不足の病棟にありがちな奥まって奥ゆかしい、煮詰めた野いちごの味がする。
「しねーよ！」
あらゆるフィルターを湿らせる、ウェッティーこのうえない現代人の、重く、苦々しき溜め息。それがせめて保湿になら役立つというのであれば、おれはいくらでも溜め息を吐こう。悩ましげに頬杖でもついちゃってさ。おっさんなのに、ボブカットでさ。
明日はもう、春。