クリスマスプレゼント

サンタクロースは、少女から届いた手紙を読んでいた。

『サンタさん。ダンスがうまくなる魔法のダンスシューズを。カナより』

カナは、ダンスのレッスンについていけなくて泣いていた。

「やった！サンタさんありがとう！」カナの枕元にダンスシューズが届いていた。

カナは、別人のようにダンスが上手くなり、講師の先生も驚いていた。

「カナ。それでいいの？ダンスがうまいのは、魔法のシューズを履いているカナじゃないの？」
カナは、自分にそう言われているようで、涙があふれてきた。

サンタクロースの家に、ダンスシューズが送られてきた。
『サンタさんごめんなさい。魔法に頼っている自分は、ダメな自分だとわかったのです。カナより』
「ふむ。わかったようじゃな」

クリスマス。観客席に、白い髭を生やした小太りの老人がいた。

ミュージカルで、カナは舞台狭しと踊っていた。
「素敵なプレゼントをありがとう。カナ」