マッチョ売りの少女

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「マッチョいりませんか~マッチョいりませんか~」
筋肉移植手術がプチ整形のように気軽に行われるようになった未来。今日もマッチョ売りの少女は道行く人に声をかける。
少女は訪れた客に筋肉をグラム売りする。筋肉が金になる時代。人は売買される筋肉の事を金肉と呼んだ。
金肉を求める客の多くは肥満体の大人だ。
筋肉移植が出来るようになって以来、贅肉は悪とされた。
国は贅肉に税金をかけた。名を贅金という。
金持ちは贅金逃れの為に筋肉を求め金肉を買い求める。
金肉を手に入れた金持ちの殆どはこれで安心してしまう。甘い。筋肉は使わないと贅肉に代わる。
そもそも筋肉を付けたからと言って贅肉がなくなるわけではない。
筋肉を付けたからこそ運動が必要なのだ。筋肉を動かせ!贅肉を燃焼させろ!
故に怠け者の金持ちは多額の贅金を払う羽目となる。脱贅は出来ない。
何故なら贅肉は移植出来ない。贅肉は売りにならないからである。
SF
公開:19/11/29 18:31

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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