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雨月3巡りの2日目(JadeiteDay)
~カルタディ区を移動中の車内にて~
わたしの名は、ニール。新米の探偵犬だ。
肩書きの示す通り、わたしは犬である。
狩猟犬の血統で、引き締まった肉体、肉厚な垂れ耳と栗色の毛並みが特徴だ。
わたしは今、相棒と共にとある現場に向かっている。
運転をしている細身の青年が、わたしの相棒にして主人の、探偵セディ・スフレである。
戌亜種だが先天的な亜因子不足から、亜人種の特徴はふさふさな焦げ茶色の耳としっぽ程度しかない。
修行時代から組んでいたわたし達は、自立して初めての雨季を迎えていた。西大陸は雨月の影響が強く、84日間のほぼ全てが雲と霧で覆われ、街では犯罪が増加する。
不謹慎だが、我らにとってこの時期は、絶好の腕の見せ所なのだ。
「そろそろだな」と、主人が呟いた。
霧に覆われた通りの先に、妖しい光を放つ看板がかろうじて見てとれた。
~カルタディ区を移動中の車内にて~
わたしの名は、ニール。新米の探偵犬だ。
肩書きの示す通り、わたしは犬である。
狩猟犬の血統で、引き締まった肉体、肉厚な垂れ耳と栗色の毛並みが特徴だ。
わたしは今、相棒と共にとある現場に向かっている。
運転をしている細身の青年が、わたしの相棒にして主人の、探偵セディ・スフレである。
戌亜種だが先天的な亜因子不足から、亜人種の特徴はふさふさな焦げ茶色の耳としっぽ程度しかない。
修行時代から組んでいたわたし達は、自立して初めての雨季を迎えていた。西大陸は雨月の影響が強く、84日間のほぼ全てが雲と霧で覆われ、街では犯罪が増加する。
不謹慎だが、我らにとってこの時期は、絶好の腕の見せ所なのだ。
「そろそろだな」と、主人が呟いた。
霧に覆われた通りの先に、妖しい光を放つ看板がかろうじて見てとれた。
ファンタジー
公開:19/11/30 21:58
更新:19/12/02 21:18
更新:19/12/02 21:18
連載
ファンタジー
探偵
怪盗
まずは、こんにちは。
練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。
小説・脚本なども執筆してます。
【番号なし】 用語・設定解説
【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。
【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』
【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。
【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』
【001~】 短篇集『short TaleS』
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