白菜の超展開
6
6
令和から200年後、白菜という種が絶滅してから久しい時代。その白菜を復活させようと企む国があった。
鍋大国、日本である。
鍋には白菜、そう言っても過言ではないほど愛された白菜を文献で伝え聞くこの時代の国民は、果たしてどんな味だったのか想像に想像を重ねていた。いつかその至高の味を口にしたいと願った学者たちは、白菜の細胞からクローンを作ることに躍起となった。だが上手くいかない。なぜかキャベツばかり出来上がる。
やはり細胞ではダメなのか、と諦めかけたその時だった。令和の時代からやって来たと名乗る若者が現れたのだ。
学者たちは逸る気持ちを抑え、まずはおもてなしと若者に鍋を振舞った。白菜がないので、代わりにキャベツを入れて。
その若者は、鍋の中を見てこう言った。
「味が染みた白菜はとても美味しそうですね。」
「え?」
「ん?」
刹那、白菜が光り輝き、宇宙の彼方へと飛んで行った。
鍋大国、日本である。
鍋には白菜、そう言っても過言ではないほど愛された白菜を文献で伝え聞くこの時代の国民は、果たしてどんな味だったのか想像に想像を重ねていた。いつかその至高の味を口にしたいと願った学者たちは、白菜の細胞からクローンを作ることに躍起となった。だが上手くいかない。なぜかキャベツばかり出来上がる。
やはり細胞ではダメなのか、と諦めかけたその時だった。令和の時代からやって来たと名乗る若者が現れたのだ。
学者たちは逸る気持ちを抑え、まずはおもてなしと若者に鍋を振舞った。白菜がないので、代わりにキャベツを入れて。
その若者は、鍋の中を見てこう言った。
「味が染みた白菜はとても美味しそうですね。」
「え?」
「ん?」
刹那、白菜が光り輝き、宇宙の彼方へと飛んで行った。
SF
公開:19/11/28 21:40
更新:19/11/28 21:49
更新:19/11/28 21:49
スクー
綺麗な文章を書きたいと思ってます。
どうぞ、よしなに。
ログインするとコメントを投稿できます