机上の空論

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僕は走る。
ひたすら走る。
敷かれたレールの上だけを、一心不乱に走る。
速度を落とすことは許されない。
かといって速度を上げることも出来ない。
常に同じスピードを保ちながら、常に同じレールの上をひたすら走ることがどれほど苦行か、椅子に座って僕達を睨み付けながら頭を働かせるだけの君達には分からないだろう?
なのに僕は理不尽に君達から嫌われる。こんな酷い話って無いだろ?
直角の角を曲がった。まだまだ走る。
止まることは許されない。
息が上がる。それでも足を動かす。
身体中から汗が吹き出る。それでも足を動かす。
視線を感じる。それでも足を動かす。
嫌われ者は、君達の為に走り続ける。

問一
縦4cm、横5cmの四角形ABCDがあり、点Pは、Aから出発し、秒速1cmでA→B→C→D→Aと動く。点Pが出発してから3分後、点Pは、どの角と最も近い距離にあるか答えなさい。
ミステリー・推理
公開:19/11/26 17:46
更新:19/11/26 17:57

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