私をくるむもの

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僕は全宇宙を支配せんとする悪の帝国と戦う戦士だ。
僕は今、帝国最強の騎士・暗黒卿を前に膝をついている。さすが帝国最強!今の僕では全く歯が立たない!
暗黒卿の攻撃を受け、僕はボロボロだ。
暗黒卿が手をかざした。怪我で動けない僕の体を不思議な力で宙に持ち上げる。
『苦しそうだな。今楽にしてやろう』
暗黒卿が僕の傷口に手を伸ばす。何をする気だ?やめろ!
『じっとしていろ。上手く塗れない』
暗黒卿は傷薬を持っていた。それを優しく塗ってくれる。何のつもりだ暗黒卿!
『服がボロボロじゃないか。新しいものに取り換えてやろう』
暗黒卿が指をパチンと鳴らすと、ボロボロの服が真っ黒いスーツへと早変わりした。
『私とおそろいだ。カッコいいだろう?』
くそぅ…肌ざわり抜群で優しくくるまれているようだ!
暗黒卿!何故僕にこんなことをする!
『私が、お前の、父親だからだ』
嘘だ~!
『パパと呼びなさい』
嘘だろパパ!
SF
公開:19/11/24 18:48

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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