バンドライフな毎日はいつの日か終わりを告げるのか

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くすぶり続け早幾年。私はもう覇気を完全に失った。音楽の世界と相思相愛だと信じ、ずっとやってきた。
「もう芽が出ないだろう。続けてもムダってもんだ」ムッシュかま奴が言った。
「下駄を鳴らして奴は来なかったんだよ、俺たちのバンドには。音楽の神様って奴が訪れなかったってことさ」
ムッシュかま奴は、ムッシュかまやつをリスペクトしており、何かあるたび「下駄を鳴らして奴が来る」の歌詞を引用しては、ちょいちょい比喩表現を用いて色んなことを説いてくる。しかしその殆どが強引で、何より「下駄を鳴らして奴が来る曲」の一点推しなのだ。それ以外の曲を知らないのかと問うても、「何思う〜」と、やはり下駄の曲で返してくるばかりなので、それ以上追求はしていない。
「もう解散かー」
これが俗に言う解散ムードというやつかー。と、妙に達観しきったようなことを思った。その時だった。
「ふざけた顔してババンバン…だな」
青春
公開:19/11/22 16:37

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