私をくるむもの

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「ねぇ、そろそろ休んだら?」
無視だ無視。二人はまた私を騙す気だ。その手に乗るものか!
「ほら、ジュースにお菓子。甘いものでも食べて一息つこうよ」
その中に何が入っているんでしょ。毒?睡眠薬?
「少し横になったら?ほんの10分仮眠を取るだけで頭の中スッキリするよ」
その間に私を襲う気だな!いいから出て行け!
私の気迫に睡魔ーとサボローは私の中から出て行った。
まったく…あの二人ときたらすぐに私を堕落させようとする。
学生時代は私をくるむあの二人の口車に乗って何度も痛い目を見た。
社会人となった今、もう二度と騙されるものか!
私はこの仕事に全てをかけているんだ。サボる事は勿論寝る暇も食事を取る暇もない。
ああ、忙しい忙しい。もっと自分を追い込まなきゃ。

そうやって自分を追い込んだ結果、私はうつ病になってしまった。
そんな私に睡魔ーとサボローは寄添ってくれる。休むことの大切さを教えてくれた。
公開:19/11/23 18:41

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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