シン・猿の惑星

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 光速の100倍のスピードで地球に飛来したゴルフボール状の探査機がスキャンした地球の情報は、ワープし、宇宙の全生命を管理するという超次元的に高度な知的生命の住む惑星へと送られた。
 地球を担当する二つの知的生命アとンは送られてきたデータを分析し、アは首を縦に振りンは横に振った。それは二つの意見が対立したことを意味していた。
 アとンは慣習に従い結論をジャンケンで決定することにした。この二を三で割る方法こそ彼らの文明の真髄なのである。ジャンケンの結果ンの意見が尊重されることになり、リセットボタンが押された。
 これがいわゆる聖書で予言されたハルマゲドンなのであるが、この話には続きがある。
 全生命がリセットされ無機質になった地球にアとンが降り立った。彼らは地球に新しい生命の種を植えると「この次こそ善い猿が栄えますように」と神に祈りを捧げ、帰って行った。
SF
公開:19/11/23 09:40
更新:19/11/23 17:12
シン・シリーズ

尋亀( ネオトキオ )

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