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うどん大学1年生の味噌煮込みうどんは、学食で最上級生の讃岐うどんと伊勢うどんにからまれていた。
「おまえ、うどんで味噌って訳わかんねー」
「しかもめちゃ硬いし。どんだけ煮ても半生。笑うわ」
悔しさのあまり目に出汁を浮かべた彼に水沢うどんが近づいた。彼は水沢でも屈指の老舗『田丸屋』の御曹司だ。
「彼の麺が硬いのは捏ねる時に塩を使わないからだよ。塩はグルテンを強めてコシを出す。でも一旦麺を茹でて塩抜きしなきゃいけない」
みんなぽかんと口を開けた。
「塩分のない彼は土鍋に入れた出汁で直接煮込める。それで出汁のしみた独特の旨さのうどんになるんだ」
水沢の理知的な解説に押された讃岐と伊勢は、そそくさと消えた。
代わって稲庭うどんや氷見うどんが駆け寄る。
「気にするな。君は君だ」
「そうよ。今は個性の時代よ」
味噌煮込みうどんの目から一粒の出汁がこぼれた。
あたりにほんわりと味噌の香りが漂った。
「おまえ、うどんで味噌って訳わかんねー」
「しかもめちゃ硬いし。どんだけ煮ても半生。笑うわ」
悔しさのあまり目に出汁を浮かべた彼に水沢うどんが近づいた。彼は水沢でも屈指の老舗『田丸屋』の御曹司だ。
「彼の麺が硬いのは捏ねる時に塩を使わないからだよ。塩はグルテンを強めてコシを出す。でも一旦麺を茹でて塩抜きしなきゃいけない」
みんなぽかんと口を開けた。
「塩分のない彼は土鍋に入れた出汁で直接煮込める。それで出汁のしみた独特の旨さのうどんになるんだ」
水沢の理知的な解説に押された讃岐と伊勢は、そそくさと消えた。
代わって稲庭うどんや氷見うどんが駆け寄る。
「気にするな。君は君だ」
「そうよ。今は個性の時代よ」
味噌煮込みうどんの目から一粒の出汁がこぼれた。
あたりにほんわりと味噌の香りが漂った。
青春
公開:19/11/21 12:04
更新:19/11/23 16:07
更新:19/11/23 16:07
香川・三重の方すみません
味噌煮込みをいじめないで
慣れれば美味しいよ
寒い冬には最適♪
2019年11月、SSGの庭師となりました
現在は主にnote・TALES・公募でSS~長編を書いています
留守ばかりですみません
【活動歴】
・第2回 日本おいしい小説大賞 最終候補(小学館)
・第31回やまなし文学賞 佳作『雨を知るもの』
・創作大賞2025 入選 『栗と牡丹』
・SSアンソロジー『ベリショーズ』寄稿
・ホラーアンソロジー『ウタ・カタ』寄稿
【刊行】
・第31回やまなし文学賞受賞作品集(山梨日日新聞社)
・栗は月色、こがね色 和菓子処長月堂(朝日文庫)
【note】
https://note.com/akishiba_note
【Twitter】
https://twitter.com/CNecozo
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