太陽が光る理由 前編

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「君は将来たくさんの人を輝かせるような、そんな存在になれるだろうか?」
小さな石ころに話しかけるその人は、『意思』を持っていなかった。
ただ周りに流され、自分を見失っていた。それでも仕方ないと思っていた。自分はこういう存在なのだと。
「そんなの無理か。だってこの石ころは僕と同じ、自分で光ることなんてできないのさ。」

「君は『信念』を知っているだろうか?」
小さな石ころに話しかけるその人は、今日流した涙の理由を探していた。
今までただ乗っているだけだった、流れのその先を考えた。このままでいいんだろうか。自分はどういう存在なんだ。
「知るわけないか。だってこの石ころは僕と違う、感情も思想も持ってやしないんだ。」
その他
公開:19/11/21 01:22

N氏

僕の名前はN氏。

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