不公平, 窓枠, ひとつ残らず
2
7
わたしはきっと、神様から嫌われてる
というのも、物心ついた頃から、わたしの"お気に入り"はひとつ残らず手元から去っていくのだ。お気に入りのぬいぐるみ、お気に入りのキーホルダー、お気に入りの靴…
それからわたしは、気づけば"お気に入り"を作るのを怖がるようになった。
高校に入ってからもそれは変わらない。今だって、クラスで人気者の彼の声をBGMにして、ひとりぽつんと席についている。窓枠に腰掛けた彼は、仲良しグループの子たちと席替えが不公平だなんだと騒ぎながら、キラキラした笑顔を振りまいている。
その笑顔は、小さい頃に落として無くしたお気に入りのキャラクターのキーホルダーを思い出させた。
その時ふいに、彼の身体が後ろに傾き、アッと声を上げる間も無く、視界から消えていった。
わたしの"お気に入り"はいつも消えて無くなっちゃうんだ。
というのも、物心ついた頃から、わたしの"お気に入り"はひとつ残らず手元から去っていくのだ。お気に入りのぬいぐるみ、お気に入りのキーホルダー、お気に入りの靴…
それからわたしは、気づけば"お気に入り"を作るのを怖がるようになった。
高校に入ってからもそれは変わらない。今だって、クラスで人気者の彼の声をBGMにして、ひとりぽつんと席についている。窓枠に腰掛けた彼は、仲良しグループの子たちと席替えが不公平だなんだと騒ぎながら、キラキラした笑顔を振りまいている。
その笑顔は、小さい頃に落として無くしたお気に入りのキャラクターのキーホルダーを思い出させた。
その時ふいに、彼の身体が後ろに傾き、アッと声を上げる間も無く、視界から消えていった。
わたしの"お気に入り"はいつも消えて無くなっちゃうんだ。
ホラー
公開:19/11/22 00:56
3つの単語からお話を創りあげています
ログインするとコメントを投稿できます