待ち合わせ

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雲の隙間から射す陽がスポットライトのようにスクランブル交差点を照らす。

改札を出てすぐの交番の近くに、赤いスカートの女の子が、スマホを何度も見てはまたバッグに…と1時間近く立っている。

「昔は固定電話の時代だったから待ち合わせ場所で待ちぼうけは良くあった」と聞く。

確かに今は連絡を取りやすい時代なのかもしれない。

それでも「遅れる」の3文字すら届けられないことなんて普通にある。

待つ側は「何かあったのかな?」と心配して、ただ待ち続けるしかない。

そんな交差点の様子をビルの2階のスタバから、もう2時間も眺めている僕。

「ごめん!電源切ったスマホ入れたままバッグ預けちゃって…。飛行機は遅れちゃうし…。今羽田に着いたから向かうね!」

たった今、上京してきた妹からLINEがあった。

あっ、あの赤い子が別の女の子と両手を握って笑顔で飛び跳ねてる。

こんなことは、きっと日常茶飯事。
その他
公開:19/11/21 12:53

kaoru3737

小説とは...がそもそもわかってない私が、お誘いをうけてSSGに参加させていただくことに...。

拙い作品ですが、400字ほどのお時間をいただけるようでしたら、お読みいただき、ご意見・ご感想などをいただけますと幸いです。

[所属等]
◆全日本かくれんぼ協会 副会長
◆フリー(無料)DJ&MC
◆手話サークル代表
◆温泉ソムリエ
◆レターポット研究家

[趣味]
バンド(ドラム)、作詞作曲(ギター)、映画•美術鑑賞、手話、韓国語、英会話…etc.

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