王子さまが見た点灯夫
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「その星には点灯夫がいてね、毎朝日が昇ると明かりを消して、夜になると街灯に火を入れるんだ。働き者だよね。」
「僕もそれくらい働いたら、ここから脱出できますかね。今はこのエンジンをなんとかしなきゃ。」
「でもね、その星の回転はだんだん速くなって、あいさつがどんどん短くなっていったんだ。」
「そりゃあ忙しくなれば、挨拶だっておろそかになりますって。」
「そんなものなのかな。あいさつはだいじだよ。」
僕の書いた小説が偶然にも売れて、それからとても忙しくなった。毎日のように原稿に追われ、寝ている時間も惜しむくらい。寝ているかパソコンのキーを叩いているか、そんな毎日が続いた。僕の中には、王子さまの見た実業家と点灯夫が一緒にいたのかもしれない。
しばらくして、ゆきが突然いなくなった。
「僕もそれくらい働いたら、ここから脱出できますかね。今はこのエンジンをなんとかしなきゃ。」
「でもね、その星の回転はだんだん速くなって、あいさつがどんどん短くなっていったんだ。」
「そりゃあ忙しくなれば、挨拶だっておろそかになりますって。」
「そんなものなのかな。あいさつはだいじだよ。」
僕の書いた小説が偶然にも売れて、それからとても忙しくなった。毎日のように原稿に追われ、寝ている時間も惜しむくらい。寝ているかパソコンのキーを叩いているか、そんな毎日が続いた。僕の中には、王子さまの見た実業家と点灯夫が一緒にいたのかもしれない。
しばらくして、ゆきが突然いなくなった。
ファンタジー
公開:19/11/24 06:00
更新:19/11/24 16:59
更新:19/11/24 16:59
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星の王子さま
点灯夫編
武蔵の国の辺境に棲息する“ひとでなし”のオオカミです。
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