泣きながら

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私は泣きながら亡骸に花を添えた。
「ねえ、ママ、パパはどんな悪い事をしたの?」
「どうして?」
「だって今から火炙りにされるんでしょ」
「それはね、パパの体を炙ってお腹に溜まった脂肪を落とすためよ」
「脂肪が無くなったらどうなるの?」
「それはね、パパの脂肪が全部無くなった事を役所に確認して貰い、それから後、死亡届が発行されるの」
「死亡届?」
「死亡届と言うのは、焼け残った骨を骨の髄までしゃぶっても良いと言う許可証よ」
「許可証?」
「そうね。ちょっと貴方にはまだ難しいかもしれないわね。許可証は料理を作るために必要なの。例えば、豚骨スープを作るためにはお湯の中に骨を入れ、何時間も煮込まなければならないのだけれど、許可証が無いと料理に使えないの」
「ふ~ん、パパはスープになるの」
「そうよ。毎年、この時期になるとあなたも飲んでいるはずよ」
「ああ、だから毎年、新しいパパがいなくなるのね」
公開:19/11/18 11:41

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