鋼鉄の処女
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ある時代、ある国に、道具を愛してやまない王子がいました。
王子は、今日も新品で希少な道具を臣下や奴隷たちに集めさせました。
王子が道具を愛する時は一人です。
いつものように一つ一つを丁寧に見定めていたところで、人一人が入りそうな筒状で、上部には人間と見紛うほどに精巧で美しい、女性の顔が彫られた道具を見つけました。
王子は、その美しい道具に魅了されました。
「素晴らしい。さあ、おまえの初めても私におくれ」
王子はその道具に抱きつこうとしました。すると筒状だった道具は、まるで母が子を抱こうとするかのように、正面を開け放ち、王子を受け入れました。
筒の下からは血が流れてきました。
数日後、王子は見るも絶えない姿で、筒の中を発見されました。
時は流れて、その道具は拷問具として、幾人も受け入れてなお流れる血は入りびとばかりと、名を『鋼鉄の処女』として後世に渡りましたとさ。
王子は、今日も新品で希少な道具を臣下や奴隷たちに集めさせました。
王子が道具を愛する時は一人です。
いつものように一つ一つを丁寧に見定めていたところで、人一人が入りそうな筒状で、上部には人間と見紛うほどに精巧で美しい、女性の顔が彫られた道具を見つけました。
王子は、その美しい道具に魅了されました。
「素晴らしい。さあ、おまえの初めても私におくれ」
王子はその道具に抱きつこうとしました。すると筒状だった道具は、まるで母が子を抱こうとするかのように、正面を開け放ち、王子を受け入れました。
筒の下からは血が流れてきました。
数日後、王子は見るも絶えない姿で、筒の中を発見されました。
時は流れて、その道具は拷問具として、幾人も受け入れてなお流れる血は入りびとばかりと、名を『鋼鉄の処女』として後世に渡りましたとさ。
ファンタジー
公開:19/11/19 09:00
刑具・拷問具シリーズ
きまぐれ投稿
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