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今日は叔父の葬式である。
2年前に人間の寿命が測定できるようになってから最近は生前葬が流行ということは聞いていたが、参列するのは初めてだ。だから叔父は生きている。ぴんぴんして座っている。
司会の父によると叔父はだいたい3時間後には亡くなってしまうらしい。叔父は普段全く飲まないお酒をきこしめして微笑んでいる。こういう日はそういうものなのだろうと思った。
はたして宴席となる。盃を持った叔父が挨拶をして回る。母はもう泣いている。泣き上戸なのだ。私も久しぶりに頭を撫でてもらうがどういう気持ちになったらいいのかわからずただ乾杯をして互いにぐっと飲んだ。
宴も酣になった頃、父がまた前に立った。カウントダウンでも始まるのだろうか。主治医の先生も来ている。みな微笑んで叔父の方を見遣る。叔父は、もう倒れていた。
駆け寄った主治医が次のように告げる。
「ご臨終です。死因は急性アルコール中毒と思われます」
2年前に人間の寿命が測定できるようになってから最近は生前葬が流行ということは聞いていたが、参列するのは初めてだ。だから叔父は生きている。ぴんぴんして座っている。
司会の父によると叔父はだいたい3時間後には亡くなってしまうらしい。叔父は普段全く飲まないお酒をきこしめして微笑んでいる。こういう日はそういうものなのだろうと思った。
はたして宴席となる。盃を持った叔父が挨拶をして回る。母はもう泣いている。泣き上戸なのだ。私も久しぶりに頭を撫でてもらうがどういう気持ちになったらいいのかわからずただ乾杯をして互いにぐっと飲んだ。
宴も酣になった頃、父がまた前に立った。カウントダウンでも始まるのだろうか。主治医の先生も来ている。みな微笑んで叔父の方を見遣る。叔父は、もう倒れていた。
駆け寄った主治医が次のように告げる。
「ご臨終です。死因は急性アルコール中毒と思われます」
SF
公開:19/11/17 18:05
更新:19/12/07 10:20
更新:19/12/07 10:20
たまに書きます。
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