タイムマシン

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キース博士はある驚くべき方法でタイムマシンを実現できるとわかった。
世界初のこの発明を闇雲に世間に公表するのは危険が伴うため、彼は秘密裏に自宅の地下室でタイムマシンを製作することにした。
苦労の末、ついにタイムマシンは完成した。
そこに至ってある疑問がふと頭をよぎった。
もしタイムマシンが実現したなら、なぜ私はまだ未来の自分と遭遇していないのだろうか?
そう思った時、彼は急に恐ろしく感じ始めた。
それでもせっかくの発明を試さないわけにはいかない。
とりあえず、まずは行き先の時空座標を入力しよう。
ふと指が止まる。
一年前の自分は宇宙のどこに居たのか、正確に表すことは可能なのだろうか?
太陽系は常に銀河の中を移動している。
銀河も宇宙空間を移動している。
もし入力値を間違えれば、自分は何もない宇宙空間に放り出される……。
キース博士は指先を震わせ、ついに決定ボタンを押すことができなかった。
SF
公開:19/11/16 23:00

水素カフェ( 東京 )

 

最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。

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