【夢小説】インフィニティ

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「はっ……」
布団の冷たさに目を覚ました。
床上浸水、か。
二階まで来ているということは、相当降ったということか。
玄関に出しっ放しにしていたスニーカーが枕元まで泳いできていた。
「高かったのに……」
扉がバカになった冷蔵庫が倒れて、飛沫をあげた。

「はっ……」
目が覚めると、水は無くなっていた。
畳の部屋に、子ども用の勉強机。
昔住んでいた家だ。
そうか、これも夢に違いない。
セミの鳴く声が、やけにうるさい。

「はっ……」
水も音も無い、静かな部屋。
いつもの部屋。
昨日までと同じ部屋。
怒声と共に、ドアを乱暴に叩く音が聞こえ始めた。
タンクに残った僅かな灯油を全て床に撒いた。
冷蔵庫のコンセントを引っこ抜いて、撒いた灯油の上に倒した。
夢ならば、覚めてくれ。
ホラー
公開:19/11/16 21:16
夢小説

undoodnu( カントー地方 )

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